こんにちは。友成工芸です。
弊社は、学校などと提携し子供たちや海外(主にカンボジア)の現地の人に向けて失われつつあるアナログ技術である彫刻技術の継承と教育に取り組む「株式会社TOMONARI」と、世田谷区内の工場にてアクリル素材の加工やアクリル製品の販売を行う「株式会社友成工芸」の2本柱で成り立っております。
この度は子ども向けのコロナ禍で使用したアクリル衝立で「工作キット」を作りたいという思いから株式会社TOMONARIでは世田谷区の2024年ソーシャルビジネス補助金にチャレンジし採択されました。その採択で友成工芸と教育委員会で行った子供のワークショップで出てきたアイデアをもとにプロダクトデザイナー、子供のワークショップを開催している会社等、他方面の方達の協力をへて「ピース オブ タイム(Piece of Time)」を作りました。
ピース オブ タイム(Piece of Time)とは、小学校低学年から大人まで自由に組み立てて作れる、「手作り時計工作キット」です。2025年5月1日より株式会社友成工芸の販売サイトにて販売をスタートしました。
今回は、子供向け工作キット「ピース オブ タイム(Piece of Time)」についてブログ記事にまとめてみました。商品の売り上げの一部を使い、この工作キットを世田谷区の児童館に寄付したいと考えております。

アフターコロナでのアクリル衝立のアップサイクル
新型コロナウイルス感染拡大の中で、あらゆる場所に飛沫防止用のアクリル衝立が設置されました。
株式会社友成工芸もまたアクリル加工工場として、コロナ禍の最中は世田谷区内にたくさんのアクリルの衝立を納品いたしました。当初より株式会社TOMONARIは役目を終える時のことも想定して、その廃棄される運命のアクリル材を子供たちの教育資源としてもう一度光を当てたいと考えておりました。リサイクルとは違い捨てるはずだったものに手を加えて、本来の価値よりも高い価値を持つ新しい製品に生まれ変わらせることを「アップサイクル」と言うそうです。それは「創造的再利用」とも呼ばれ、柔軟なこどもたちの思考力を借りて新たな価値を生み出すべく、株式会社TOMONARIはこれまでアクリルの素材を使って数々のワークショップをしてきました。
過去のワークショップはこちら
- 【開催レポート】アクリル加工を体験!世界で一つだけのアクリルフォトプレート制作ワークショップ(2023年4月1日(土)10時〜)
- 【開催レポート】アクリル加工を体験!世界で一つだけのアクリルフォトプレート制作ワークショップ(2023年6月25日(日)10時〜・14時〜)
- 【三宿十の市2023 出店レポート】アクリル飛沫防止タテをキャンパスに大変身!子ども向けお絵描きワークショップ(2023年5月21日開催)
- 【三宿夏祭り2023 出店レポート】アクリル製品に色入れ!子ども向けワークショップ(2023年8月24日・25日開催)
- 【開催レポート】世田谷区中学校からのアクリル加工工場での職業体験受入(2023年9月13日〜15日)
アクリルの素材はコストが高い素材です。ワークショップとして工場の機械を使う体験は、日程、参加人数にも制限があるため何か別の方法でもの作り体験のワークショップを行う事を模索している時に「せたがやソーシャルビジネス支援補助金」が世田谷区初めて開始されることを知り応募しました。そちらの補助金に採択されたことで、外部要員として協力していただくデザイナー、子供のワークショップを専門にしている企業さんとも出会いました。
工場の職人、プロのデザイナー、さらには、友成工芸と世田谷区の「ハローキャリアワーク」との連携しながら、アップサイクルという形で「ものづくり」の価値を見直すプロジェクトが始まりました。
飛沫防止アクリル衝立のアップサイクルによる製品作り
「せたがやソーシャルビジネス支援補助金」の補助を受けるにあたって“地域・社会課題の解決、地域の活性化に繋がる新たな価値創造や新たな技術活用等の取組み、挑戦、プロジェクト”とういう命題があります。それまで弊社が考えてきたことを形にするチャンスだと思い立ち「飛沫防止アクリル衝立のアップサイクルによる製品作り」というテーマでチャレンジしました。
単なるリサイクルではなく子どもたちが実際に「手を動かして作る」という体験を通じて、SDGsや環境問題を自分ごととして捉えられるように設計した教育型ものづくりプロジェクトとなりました。具体的には世田谷区の「ハローキャリアワーク」と株式会社友成工芸の連携により、不要になったアクリル衝立を使った工作キットのワークショップをデザイナーの指導のもと実施しました。

友成工芸の機械を使って子どもたちは素材の特徴を知り、加工方法を学びながら、工作キットを作るというワークショップを行い、子どもたちと一緒に試行錯誤しながら、形にしました。(この模様は以前のブログに記載されています)
過去のハローキャリアワークはこちら
当日の様子を動画で収録しましたので、下記の動画も合わせてご確認ください。
子供達はそれぞれに、数多の失敗や解決に向けた試行錯誤もありましたが、なにより大人が目を見張るような粘り強さがありました。そしてAIによって答えが自動的に導き出されるデジタル社会の中で、実際に自分で考え手を動かしながら予測不可能な状況も楽しむ子供たちの柔軟性を感じました。


今回制作した工作キットは、今後世田谷区の子供たちの「夏休みワークショップの定番」として、広く展開されることを目指しています。さらに、区内の工場が連携し、それぞれの技術や廃材を生かしたワークショップも作りたいと考えています。
子供向け工作キット「ピース オブ タイム(Piece of Time)」

アクリルの透明を生かして、色をつけたり、絵を描いたりしながら、オリジナルのアクリルの時計ができるキットになっています。

今回の広報活動も世田谷区在住のプロの方にお願いしました。おかげで三軒茶屋経済新聞と Yahoo!ニュースにも取り上げられています。
Thanks for
- 教室運営会社:スタジオ マルト https://maruto.co/studio/
- デザイナー:Sekiyumi https://www.sekiyumi.com/
- 広報 森真弓:https://gc-george.com/
最後に
今回は、子供向け工作キット「ピース オブ タイム(Piece of Time)」についてブログ記事にまとめてみました。
今回制作した工作キットは、今後世田谷区の子どもたちの「夏休みワークショップの定番」として、広く展開されることを目指しています。さらに、世田谷区内の工場が連携し、それぞれの技術や廃材を生かしたワークショップも作りたいと考えています。
株式会社友成工芸ではワークショップを不定期に開催します。携帯にある画像をアクリルの厚い板に印刷するfotoryl(フォトリル)を作るワークショップを開催します。開催日時が確定すれば、HPで告知しますのでぜひご参加くださいませ。
また、弊社では、「もらって嬉しい」「飾っておきたい」美しく高級感のある『オリジナルアクリルトロフィー』を製造しております。遠慮なくお気軽にお問い合わせください。